お知らせ

令和 4 年度  活 動 方 針

1 基本方針

 Society5.0へと社会が急速に変化する中、5Gなどの技術革新が加速度的に進み、その変化に通用する「生きる力」を育成することが学校教育に求められている。また、働き方改革や教職員の世代交代が進む中にあって、いじめ問題や不登校、安全教育の推進、新型コロナウイルス感染症への対応など、児童生徒を取り巻く諸課題を解決するために、学校における組織的な取組や教職員の資質・能力の向上も一層必要となっている。

 このような状況において、学習指導要領に示されている、「何ができるようになるか」「何を学ぶか」「どのように学ぶか」の三つの柱を中心に「生きる力」を育成するために、「社会に開かれた教育課程」「カリキュラム・マネジメント」「主体的・対話的で深い学び」など、学校教育の質的転換が図られている。また、文部科学省が示す「GIGAスクール構想の実現」では、多様な子どもたちを誰一人取り残すことなく、公正に個別最適化され、資質・能力を一層確実に育成できるICT環境の整備や効果的な活用に係る取組が、各市町で進められている。さらに、中教審答申「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して」が公表され、個別最適な学びと協働的な学びの実現が図られることになった。

   これらの変化に対応するために、各学校では、その趣旨を理解・共有しながら、家庭・地域等との連携の下、創意工夫を生かした特色ある学校づくりを行い、知・徳・体の調和のとれた「生きる力」を育む教育を推進していかなければならない。

私たち愛教研は職能団体としての主体性を堅持し、結成以来積み上げてきた成果を基に、更なる充実・発展を目指してきた。昭和・平成・令和へと歴史を重ね、創立62年目を迎える本年度は、会員意識の高揚を図り、資質・能力の向上や時代の変化に対応できる研修活動を更に充実させ、会員の総意に基づく要望活動や親和提携を図る諸活動等を通して、組織の活性化を図り、県民の期待と信頼に応える教育活動を推進していく。

 

(1) 確かな学力、豊かな心、健やかな体の調和を図る教育の推進

 「生きる力」を育むためには、自ら学び、自ら考える力を育成するとともに、グローバル社会に生きる日本人としての豊かな人間性や社会性、健康や体力を培うことが大切である。そのために、家庭・地域等との連携を深めながら、知・徳・体の調和のとれた教育活動を展開する中で、「自立」「協働」「創造」をキーワードにした未来型の教育を志向する。

(2) 一人一人を大切にした教育の推進

 いじめ問題や不登校、多様な教育的ニーズへの対応など、多くの教育課題を解決するために、生命尊重・人権尊重を基盤として、個に応じた多様できめ細かな指導を行うことが必要である。そのために、よりよい人間関係を形成しながら、自己有用感を育む学級・学校づくりに努め、児童生徒にとって、学校が心安らぎ、共に生きる場となるよう、一人一人を大切にした教育を推進する。

(3) 信頼される学校づくりの推進

 安全・安心な環境の中で、児童生徒が愛(え)顔(がお)で学校生活を送り、目を輝かせて豊かに学ぶことのできる教育活動を展開することで、保護者や地域・社会から信頼される学校となり得る。そのために、各学校においては、教職員の資質・能力の向上やより開かれた学校づくりに努めるとともに、地域や学校・児童生徒の実態を踏まえ、コミュニティ・スクールの推進等により学校支援体制を構築し、家庭・地域等と連携した創意ある教育活動の展開を積極的に推進する。

2 努力目標

(1) これからの時代に求められる資質・能力の育成を目指す「主体的・対話的で深い学び」の実現

 愛教研では、学習指導要領の趣旨を踏まえ、各教科・特別の教科道徳・外国語活動・総合的な学習の時間・特別活動に関する学習指導の工夫・改善等について、様々な研究と実践を積み上げるとともに、円滑な実施を図る適切な指導計画の立案と、その評価改善のため、次の事項を推進していく。

ア 学習指導要領第一章「総則」に示された「主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善」を踏まえて、社会 に開かれた教育課程を編成し、児童生徒の実態や地域の実情等に応じた特色ある教育を展開することにより、学校教育における質の高い学びの実現を図る。そして、学習内容を人生や社会の在り方と結び付けて深く理解し、これからの時代に求められる資質・能力を身に付け、生涯にわたって能動的に学び続けることができる児童生徒の育成を目指す。また、ICT環境の整備に伴って、授業での効果的なICTの活用や情報を有効活用するための技能の習得を図る実践を積む。

イ 愛媛県教育研究大会の全体構想と年次計画に基づき、大会主題「子どもが変わる教育の推進 ~主体的・対話的で深い学びに向かう授業の創造~」の具現化を目指し、研究を進める。今年度は、2年サイクルの第12期から第14期までの6年スパンの4年次として、第49回愛媛県教育研究大会(発表大会)を開催し、第12期の研究の成果と課題を踏まえつつ、第13期2年サイクルの研究の深化と検証を目指す。

(2) 組織運営や諸活動の充実

 愛教研は、常に愛媛の教育の充実・発展を願って、組織運営や諸活動の在り方について検討を加え、その改善を図っている。今後とも、国・県・市町の教育行政の動向を注視しながら、諸活動に積極的に取り組むとともに、少子化に伴う学校の統廃合等の状況を踏まえた組織の活性化に努める必要がある。

 また、我々の社会的・経済的地位の向上を目指す要望活動も、厳しい現実はあるものの、教育関係機関と連携しつつ粘り強く継続していく必要がある。

 このような中にあって、愛教研が更に大きく前進するために、次の活動を推進する。

ア 国・県・市町の教育行政の進行や少子化に伴う学校の統廃合等を踏まえながら、諸活動の総点検を行い、その改善・充実と組織の活性化に努める。

イ 会員の研修を更に充実し、県外研修・海外研修等にも積極的に取り組むことを通して、会員の視野を広め、自らの資質・能力、人間性を高める活動の推進に努める。

ウ 教育関係機関や地域諸団体等との連携を密にし、組織的な活動の一層の推進に努めるとともに、全日本教職員連盟等との関係については、教育研究を中心とした交流や会員への情報提供を通して、友好関係の充実を図る。

エ 業務改善や感染症対策の観点から、必要に応じてオンラインによる会議の実施を推奨する。

オ 教育研究実践及び組織運営において顕著な貢献があると認められる会員を表彰し、その功績を讃えるとともに、会員意識の高揚に資する。

(3) 未来に向けた組織・運営の改善

 学び続ける教育研究団体としての原点を土台としながら、新しい時代にふさわしい、愛媛の教育をリードしていく質の高い教育研究団体を目指す。そのため、国や県の動向を踏まえ、様々な教育関係機関・団体と連携するとともに、PDCAサイクルを生かした調査・検証委員会の充実を図り、よりよい組織・運営の改善に努める。また、これまでのコロナ禍における運営上の工夫を生かし、今後もよりよい方法で意思疎通と事業推進を図るよう努める。

3 活動内容

 愛教研の活動は、会員一人一人の熱意と連帯意識に支えられた組織活動が基盤であることを認識し、本年度の活動内容を次のように設定し、愛媛の教育の充実・発展に努める。

 なお、引き続きコロナ禍の現状において、各種会合、研修会等の実施に際しては、新型コロナウイルス感染症対策を十分に講じながら運営し、オンラインでの開催が可能な場合は、積極的に導入する。

(1) 学習指導要領の趣旨を踏まえ、児童生徒の実態に視点を当てて、創意に満ちた堅実な教育研究を進める。

ア 「子どもが変わる教育」が広く県内で展開されるためには、短期サイクルにおける具体的な実践の成果と課題を次期に引き継ぎ、年次を重ねるごとに研究を深化させ、着実に成果を上げる必要がある。そこで、愛媛県教育研究大会を1サイクル2年(1期)として、3期6年間を1スパンと考えて取り組む。

イ 第12期から第14期までの6年スパンの4年次となる愛媛県教育研究大会の研究推進については、大会主題「子どもが変わる教育の推進 ~主体的・対話的で深い学びに向かう授業の創造~」の下、愛媛大学の研究者のアドバイスも受けながら、学校、支部、教科等・専門研究委員会における研究を推進する。また、第49回愛媛県教育研究大会(発表大会)において、研究指定校による公開授業と研究協議、研究成果の報告等により、第13期の研究の成果と課題を確認・共有して今期の研究を更に深めていくとともに、第14期2年サイクルの研究推進について周知を図る。

ウ 各教科等・専門研究委員会、各支部、各学校においては、それぞれの「研究主題」や学習指導要領の内容を踏まえて、教科・教科外等の研修を主体的に行い、広い視野に立った研究を推進して、教職員の資質・能力の向上に努める。また、GIGAスクール構想に伴う一人一台端末の効果的な活用により、教科等の学びを深めていく。

エ 理論に基づく実践研究を奨励するため、「教育研究論文」を広く募集するとともに、同好会活動等の支援に努め、多様な教育研究を促進する。また、「愛媛の教育」の発刊等を通して、編集活動の充実に努める。

(2) 時代や会員のニーズに応える組織局活動を積極的に実施し、会員意識・連帯意識の高揚を図る。

ア 壮年部は、豊かな経験と実践力を生かし、魅力ある活動を推進する。

 特に、支部や学校現場での活動の活性化を図り、会員意識の高揚に努めるとともに、青年部とも連携しながら、開かれた愛教研を目指して、家庭・地域等との連携を密にし、地域のニーズに応える活動を実践する。

イ 青年部は、「なすことにより学ぶ」をモットーにして、資質・能力の向上を目指す。

 特に、体験活動を軸とした研修に努め、壮年部とも連携し、新入会員も巻き込みながら、支部や学校現場での活動の活性化を図るとともに、会員意識の高揚を図る活動を積極的に推進する。

ウ 「チーム愛教研」を旗印に、専門職としての自覚と連携、会員意識の高揚を図るために実践活動を推進する。

 また、愛媛の教員を目指す期限付採用教職員等を対象に研修会を行うことにより、愛教研の魅力を伝えるとともに、将来の愛媛の教育を担う人材を育てる。

(3) 養護教員部・事務職員部・栄養教員部のそれぞれの専門性を認識し、研修の充実と活動の活性化を図り、学校教育活動の充実と進展に努める。

ア 養護教員部は、専門性を生かした研修を推進し、資質・能力の向上に努めるとともに、心身ともに健康な児童生徒の育成を目指した保健室経営及びヘルスプロモーションの理念に基づいた学校保健活動の充実を図る。

イ 事務職員部は、学校力を高める学校事務の在り方についての研究を深めることにより、事務職員としての専門性と主体性を発揮して、学校教育の充実と進展に努める。

ウ 栄養教員部は、学校給食の持つ教育的意義を理解し、栄養教諭・学校栄養職員の専  門職としての資質・能力の向上を図るとともに、安全で魅力ある学校給食を通して、食に関する指導の充実に努める。

(4) 全国的視野に立った教育諸条件の改善を図るため、要望活動及び情報宣伝活動を積極的に行う。また、へき地教育を振興・充実させるとともに、学校力を高める地域教育の研究を推進する。

ア 職場集会や支部活動の充実を図り、教育諸条件の改善のために要望活動を行う。

イ 新鮮で魅力のある情報を発信し、会員相互の連帯感の深化と研究への取組や成果の共有に努めるとともに、広く県民の理解と信頼及び協力が得られるような情報宣伝活動を推進する。

ウ 新しい時代に向かう学校力を高める地域教育の研究を推進する。また、全国へき地教育研究連盟等との連携を図りながら、へき地・小規模・複式学級を有する学校の特性を生かした創意ある学校づくりと学習指導の充実に努め、令和5年度に開催予定の「第8回中国・四国地区へき地教育研究大会(愛媛大会)」に向けた準備を進める。

(5) 福利厚生に関する諸活動を積極的に推進し、会員の互助・親和を図る。

ア 会員意識を高め、会員の福利増進を図る。特に心身両面の教職員の健康づくりと職 場環境の向上に努める。

イ 会員のライフプランを意識した福利厚生活動や文化活動を積極的に取り入れ、福利 厚生関係諸機関と緊密な連携を図りながら、諸事業を推進する。

ウ 会員の親和を図るための活動を推進する。各年代層を通して参加しやすく、支部の 活動と連携する親和活動に努める。